なぜ賃金は上がらないのか、なぜ残業は減らないのか
資本と労働、歴史的攻防の伏流を読む

資本の利益を代表する経済新聞は相変わらず勝つの負けるの、今にも日本がなくなりそうな紙面を提供しています。そもそも資本主義体制は、利潤の絶えざる拡大が宿命です。利潤が経済活動の最大の動機ですから、放置すれば賃金は永久に上がらない構造です。

社会は政治によって、資本拡大活動にさまざまの良識を求めて制約を加えてきましたが、資本はその自由拡大のために制限を嫌い、政治と経済は常に摩擦葛藤を繰り返しています。

資本拡大のためには利潤を投資に向けねばならぬ。生産したものは売らねばならぬ。生産物が必ず売れる保証はない。これらの圧力が常に企業活動に覆いかぶさり、長時間労働の温床を作ります。

戦後の経営者は、「資本主義をその本性のままに放置すれば社会のためにならない。資本主義を人間の顔をしたものにしなければならぬ」という矜持を誇っていました。グローバルの名の下に、政治のコントロールを逃れて経済は国境を越え、資本主義から「人間の顔」がなくなりそうです。非正規社員1/3、格差社会、インチキしてまで金儲け…。人間を大事にする経営を志向する労使は、熾烈な市場経済に振り回されて苦しんでいます。

資本主義が始まって200年、脈々と流れる労働と資本の伏流に視点を当てて、経済新聞には書かれない問題を考えます。

講 師 奥井禮喜
日 時 2008年2月25日(月) 13:15〜16:45
会 場 国立オリンピック記念青少年総合センター
  東京都渋谷区代々木神園町3-1
  Tel:03-3467-7201 http://www.nyc.go.jp
参加費 10,000円 (ユニオンアカデミー会員8,000円)
主 催 ユニオンアカデミー
  〒151-0063 渋谷区富ヶ谷1-53-4 本橋ビル3F
  有)ライフビジョン内
  Tel:03-3485-1397 Fax:03-3460-4456
  office@lifev.com