ライフビジョン学会
チャリティオークション2014
こんな会場で
カンパ品も並びました
お料理準備ヨシ!
パーティの仕掛け人たち
お客様もお寛ぎ |
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AMDAに304,600円
2014年12月13日、新宿・京王プラザホテルで開催したチャリティーオークションは、41名の皆様が会場ご参加下さいました。2歳から小学生まで6人の子供さん、初めて三世代でのご参加もありました。
チャリティオークションへの参加にはパーティ会場出席のほかに、@会場に来られない方は場外入札で、A物資を無償でご提供、あるいはBカンパ金のお振込み、などの方法があります。
カンパ品は事務局に受け付け次第HPに紹介し、閲覧者の品定めに供します。
場外入札常連のKさんはあきたこまちとクリスマスリース、それに今治タオルセットを1.5万円の予算でとメール。もう一人のKさんは、マダムNのマフラーを2万円でとご連絡。愛知県のKさんは今年も、地元の名物を事務局激励にと差し入れくださいました。
こうして総勢58名・団体の皆様のご協力により、42種類54点のカンパ品が304,600円のカンパ金に変身しました。オークショナーはベテランの大下政勝さん。カンパ金は12月15日、特定非営利活動法人AMDAに振込させていただきました。
皆様の変わらぬご支援、本当にありがとうございました。
カクテルで華やかにオープニング
――さあ! お待たせいたしました。いよいよ、オークションの始まりです。――
司会のライフビジョン学会・田島理事が、チャリティオークションの開会を告げる。オークションのオープニングは毎年、カクテルが飾ります。
――今年のカクテルオークションは、何と!「物騒」なカクテルでございます。!――
この方、某大企業関連会社の役員です。その昔、労働組合の文化活動華やかなしころ演劇に目覚め、駒形茂平役で舞台を踏んだ経験を持ちますが、聴衆を引き付ける呼吸はまださびていません。
――まあ、今年も「物騒」な事件が多発しておりますが、まさか今日、この場でカクテルを飲んだ方の胃袋から青酸化合物が発見されたりして、それではブリアン殺人事件・新宿警察署24時なんてことに…ま、そんな物騒なことはないと思いますが、こういうことは是非、推理小説の中に止めておいていただきたいと思います。
そこで本日ご用意させていただきました物騒なカクテルは3品であります。――
カネと権力には縁遠いけど、粋!
今年で19年目のライフビジョンのチャリティーオークション・パーティは、ご家庭秘蔵の休眠品を持ち寄って、互いに値段を付け合って、競りあいゲームを楽しんで、落札金額がそのままカンパ金に、という錬金術です。保育園のバザーやフリーマーケットと違うのは、会場が都心のホテルであること、参加者がちょっとおしゃれしていること、参加費が飲み会よりちょっとランクアップしていることでしょうか。
これまで19回の開催には紆余曲折もありました。
第一回の開催は1995年2月11日、阪神淡路大震災が発生して25日後のことでした。京王プラザホテル労働組合の協力を得て、新宿の同ホテルで開催することになり、企画も準備も協力者の要請も、走りながらのことでした。
当日は96人の賛同者が手に手にカンパ品を携えて参集、会場に用意された料理もそこそこにオークションを盛り上げてくれました。この日の売り上げ、つまりカンパ金383,900円は被災地神戸市にお贈りした。
参加者の一人、NTT労組群馬県支部の儘田勉委員長(当時)は企画に賛同し、間髪入れぬ同年3月5日、高崎市から善光寺まで120kmを歩く「24Hrサバイバルウォーク」を挙行しました。参加費5,000円を被災地にカンパしようとの呼びかけに、100人の予定に対して178人が呼応しました。このスピードと行動力こそ労働組合の組織力そのものです。以来、サバイバルウォークは組合の恒例行事となりました。
チャリティオークション第二回は翌1996年2月10日、目黒区の公民館で開催し、102名が集まりました。被災地からゆかりの人を招いてシンポジウムを併設し、野外活動に覚えのある会員は手近な小物でサバイバルの野営術をレクチャーし、プログラムの後段はオークションでカンパ金を生み出しました。
日本経済は目に見える暗雲を漂わせていました。1997年11月、お金のプロであるはずの証券会社や銀行が経営破綻しました。チャリティオークション第三回は年末パーティを兼ねて、地震の影響で経済的な困窮をきたしているアジアからの留学生を支援しました。55名の参加者で105,100円をお贈りすることができました。
金融システム崩壊、大失業時代の見出しがサラリーマンを浮足立たせていました。チャリティの準備を進めていたライフビジョン学会理事会には、こんな時期に参加費の高いカンパ集めパーティなんて、やせ我慢は止めようという空気が流れました。1998年は幻の第四回となりました。
連続開催が途切れるのはちょっと寂しい、ただ飲むだけの年末パーティはむなしい。翌99年はカンパ活動を再開し、台湾9.21大地震へのお見舞230,100円を生み出しました。
自然災害におびえ、戦争を生み出す政治に怒り、戦禍の市民に同情して、この19年に述べ940名が630万円余のカンパ金を贈りました。
普通のサラリーマンたちが年に一度集まって、ちょっと贅沢なパーティで困っている人たちを応援しようとの「粋」は健在です。もてる者が持たない者に「トリクルダウンする」などと、傲慢で不遜な了見を嗤うためにも、カネと権力には縁遠い我々の五分の魂を持続したい。630万円はその記録なのだと思います。
「物騒」度の続きは12月12日第20回オークションで
――物騒なカクテル、第一弾は「ジャックローズ」であります。――
田島理事が、カクテルの物騒度を種明かしします。
――このカクテルが登場するのは、あの名作「凱旋門」であります。原作はエリッヒ・マリア・レマルク。あの、イングリットバーグマンの映画であります。それではご注目ください!――
進行に合わせて、会場ブリアンの佐藤和良・チーフスーパーバイザーがシェイカーを振る。
――問題は、なぜこのカクテルが物騒なのか? ということであります。
この名作「凱旋門」の冒頭、主人公のラヴィックが、パリのボンヌフ橋で出逢ったジョアンを誘い、シャンゼリゼのカフェ「フーケ」で注文するのが、アップルブランデー「カルバドス」をベースとするカクテル・ジャックローズであります。
では、このカクテルの何が物騒なのか?
それはこのカルバドスというお酒の扱いがなかなか厄介で、ツウなお客さんからすぐに「いちゃもん」がつく。バーテンダー泣かせだという訳で、バーテンダーにとって「物騒だ」と言う、オチであります。
それでは、「ジャックローズ」をお買い上げいただきます!――
カクテルに参加者がめいめい値段を付けて、落札を競うオークションが始まりました。
――まず、1000円から参ります。お買い求めの方はこれ以上の金額を、大きな声で景気よくご発声ください! どうぞ。――
続いてダイキリとピンクジンが次々、参加者の目の前でシェイクされ、グラスに注がれ、競り落とされたのですが、その「物騒」度の続きは本年12月12日土曜日、第20回チャリティー・オークションでどうぞお確かめください。
(文責編集部)
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