2008/02
大入り盛況!ライフビジョン学会関西ライフビジョン学会


10年ぶりの大阪イベント、
定年めぐって熱い議論
“関西勉強会復活”へ足掛かり


 ライフビジョン学会の設立15周年を記念して、1月19日(土)午後3時から、大阪市中央区の大阪府商工会館7階会議室で、「70歳定年時代の定年考」と題するセミナーが開かれた。
 大阪でセミナーを開催するのは実に10余年ぶりのこと。阪神大震災の後遺症もあって、関西での活動は事実上休眠状態に陥っていたが、「大阪の灯を消すな!」との一部会員の熱い要望に答え、奥井代表自ら乗り込んで久々のイベントにこぎ着けた。
 とはいえ大阪はこの冬一番の寒波に見舞われ、当初出足が心配されたものの、定刻3時には会員7名の懐かしい顔を中心に現役及びOBのサラリーマンら合わせて23名(うち女性3名)が参集した。前宣伝が効いたものか、非会員の一般参加者数が想定を上回ったためで、資料プリントが不足したり、パイプ椅子をあわてて増やしたりするなどのハプニングの末にようやく始まった。
 まず、ライフビジョン学会顧問の奥井禮喜講師が労使双方の視点から定年問題を考える際の留意点などについて、およそ1時間に亘って基調講演。
 「サラリーマンの能力差は高が知れており、継続雇用で重視すべきは能力より意欲」「会社に残りたかったら“何が何でも働かせてくれ〜”と絶叫するべし」「定年後の自由は一見心地よいが実は非常に辛いもの。自我の在り様が問われる」などなど、核心に迫る独断的かつ辛口の持論が展開された。
 話題はさらに広がって、「最近の人事部は人を見ていない!」、「F社の成果主義は形だけで魂が入ってなかったので失敗した」「日本経団連の(労使)運命共同体論には耳を疑う!」「60まで趣味のなかった人間が定年になって急に趣味を持てるはずがない」「厚労省がメタボの心配をするのは大きなお世話!酒とタバコのどこが悪い」「能率の悪い社員ほど高い残業代をもらうのはおかしいんじゃないのか」などなど、得意の途中脱線を交えてべらんめえトークが炸裂した。参加者は時折メモをとるなど、終始熱心に聞き入っていた。
 このあと質疑応答・自由討議に移り、会場の主としてOB組からは、「会社が労使協調のはてに倒産した」「最近の組合はおとなし過ぎるのではないか」「先輩を使う立場になったら、年寄りの能力を使わせてもらうつもりになるのが良い」など、体験に基づく貴重な苦言やアドバイスも多く聞かれた。一般参加のOB氏の一人は「講師の話は非常に刺激的で参考になった。千円の参加費は安すぎるくらいで感謝している」と語るなど、概ね好意的に受け止めていた。
 自由討議の盛り上がりで改めて明らかになったように、関西にも経験豊富でタレント性のある会員は少なくない。この日のイベントをライフビジョン学会関西の勉強会活動復活に向けての足掛かりにするには、そうした人材をどう生かすかにかかっている。(一大寺阿修羅)


ライフビジョン学会次回の公開イベントは
3月29日「ワークライフバランスの欺瞞」(仮題)
会場は東京です。




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